ヤクルトスワローズの主砲、村上宗隆選手。
2021年シーズンには39本塁打で初の本塁打王。
2022年にはプロ野球シーズン日本人最多本塁打を更新し、令和初、史上最年少の三冠王に輝いています。
その豪快なバッティングに注目が集まっていますが、村上宗隆選手は普段は三塁手として、チームのホットコーナーを守っています。
村上宗隆選手は、元々は高校時代から捕手だったことや、ヤクルトにドラフト1位で指名された時も捕手として指名されていたことは忘れてしまったファンも多いのではないでしょうか。
その為、三塁手としてはまだ経験も浅く、その守備についてはコーチや野球評論家からは、守備位置の取り方やフィールディング、送球の不安定さなどが度々指摘されています。
守備に関しては、まだまだ一流とは言えないかもしれませんね。
今回は村上宗隆選手の守備位置について、詳しく見ていこうと思います。
村上宗隆の守備位置とその成績は?
打撃成績と比べると、三塁手としてはまだ物足りない数字
村上宗隆選手は、2022年シーズンは141試合に出場、すべて三塁の守備位置についています。
2022年シーズンの守備成績は、失策数が15、守備率は.956です。
セリーグで規定試合数に達した三塁手の中では3番目の成績です。
ちなみに、三塁手では読売ジャイアンツの岡本和真選手がトップで守備率.975、失策数は8です。
チームメイトの山田哲人選手は、二塁手として守備率.995、失策数は3です。
また、かつてヤクルトスワローズの守備の名手として活躍したOBの宮本慎也選手は、2011年に三塁手として守備率.997を記録し、セリーグの三塁手の最高守備率として君臨しています。
こう見ると、三冠王に輝いた驚異的な打撃成績と比べると、やや物足りない数字に感じますね。
村上宗隆選手の守備における課題は、守備位置とスローイング
守備の名手として鳴らしたヤクルトスワローズのOBで、かつてヘッドコーチとしても村上宗隆選手を指導した宮本慎也さんによれば、村上宗隆選手の守備について、
・スローイング
の2点を課題として挙げています。
まず守備位置が深すぎること。
あまり深すぎると、打球のバウンドが合わないときに、焦って悪送球につながりやすいという指摘です。
また、スローイングに関しては、キャッチボールなどの基本練習が足りないと指摘。
宮本慎也さんは、スローイングとは「自分の体を縦に使わなければいけない」としています。
その為に、「意識して丁寧にキャッチボールを行うこと」をアドバイスしています。
守備の上達は、基本動作を地道に繰り返し行うこと、その日々の練習の積み重ねが大事だと、多くのコーチや評論家も指摘しています。
フィールド内では、常に若きチームリーダーとしてふさわしい振る舞いに徹する
三塁手・村上宗隆選手については、守備率以上に、そのフィールド内での振る舞いなどが話題になります。
ピンチを背負った投手へのさりげない声かけや、チームメイトへのねぎらいなど、時折見せるリーダーシップは、幾度となく沈みかけたチームを救ってきました。
その普段の振る舞いが、チームとしてただ強いだけでなく、明るく和やかな雰囲気づくりに大きな役割を持っていました。
SMSにも、「大人の振る舞い」ができる村上宗隆選手を称えるコメントが多く見られました。
そして、そのグラウンドでの振る舞いは、心にゆとりがあればこそできる行動なのでしょう。
打撃不振とともに、守備の失策が目立ってしまった2023年シーズンは、そのような行動が影をひそめてしまったことは残念です。
打撃のスランプは守備にも影響。壁にぶち当たる若きスーパースター
2023年の村上宗隆選手は、極度の打撃不振に苦しみました。
また打撃成績と連動し、守備機会でのミスも目立つようになってきました。
三塁手としては、セリーグワーストの失策数を更新し続けています。
よく「守備にスランプはない」と言われますが、村上宗隆選手の心の葛藤がそのまま守備成績につながっている様子です。
思うように結果を残せない打撃が、守備の時の動きにも大きく影響しているのでしょう。
以前よりも集中力も途切れがちで、雑なプレイに見えてしまうこともあります。
もちろん本人は必死に取り組んでいるのでしょうが、その心技体がかみ合わない状態は、見ているファンも歯がゆい思いを感じ続けています。
若きスーパースターに立ちはだかる大きな壁。
これまで以上に自分を見つめ直し、努力を重ね、この壁を乗り越えていかなければなりません。
村上宗隆選手の守備位置【まとめ】
村上宗隆選手の守備位置について、詳しく紹介しました。
村上宗隆選手は、数年後にはメジャーリーグに挑戦すると言われています。
もちろん、打撃に関しては、その能力はwbcでも証明済みです。
しかし、強打の内野手が揃うメジャーリーグにおいては、守備力もその評価を二分します。
村上宗隆選手がメジャー球団へ入団、そしてアメリカの大舞台で活躍するためには、守備の強化はどうしても欠かせません。
大きな目標に向け、改めて守備力の向上に励んでほしいところです。
村上宗隆選手はまだ若干23歳です。
プロ野球選手としてはこれから脂がのってくる世代に入ってきます。
これまで数多くの奇跡的な活躍を見せてきた村上宗隆選手。
自分のウィークポイントをしっかり修正し、さらなる進化を遂げることを信じて、見守っていきましょう。