2023年、自身初となる1軍出場を果たし、ブレークの兆しをみせた選手がいます。
中日のブライト健太選手です。
2021年のドラフト会議で中日から1位指名され、抜群の身体能力を生かした走攻守三拍子揃ったプレーに期待が集まりました。
しかし、プロ入り直後から相次ぐ怪我に悩まされ、順調にステップアップしているわけではありません。
ドラフト1位選手ということもあり、ブライト健太選手に対する風当たりが強いと感じる時もあります。
そこで今回は、ブライト健太選手の怪我に触れながら、今後の展望を探っていきます。
ブライト健太の怪我、同期の台頭で存在感薄れる
ブライト健太選手の怪我は、プロ1年目の春季キャンプから始まりました。
いずれも大事には到りませんでしたが、春季キャンプでいきなり左手首の違和感で躓くと、3月は右肩痛、4月には左脚の肉離れと、いずれも違った箇所を怪我して離脱しました。
プロの世界で自分の力が通用しないならまだしも、試合に出場することすら難しかったブライト健太選手。
ドラフト1位という称号とは裏腹に、徐々に存在感が薄れていきました。
ドラフト2位指名で、ブライト健太選手と同じ大卒で右の長距離砲の鵜飼航丞選手が開幕1軍入りを果たし、本塁打を放つ活躍をみせたことも影響しました。
外野手という点も同じで、ブライト健太選手の居場所は同期の鵜飼選手が全て奪ってしまうのではと感じました。
プロ2年目も怪我に悩まされ・・・
プロ1年目は1軍出場を果たすことができませんでしたが、巻き返しを目指す2年目は開幕1軍入り。
初の1軍出場、プロ初安打も放つなどようやくプロ野球選手として歩み始めたブライト健太選手。
しかし、7月に左手関節三角骨骨挫傷、左手関節滑膜炎と再び怪我に見舞われ離脱。
この時は選出されていたフレッシュオールスターを辞退することになり、二重のショックを受けました。
一流のプロ野球選手は、怪我をしないことで有名です。
プロ入り後、相次いで怪我に見舞われるブライト健太選手に、ドラフト1位の称号に似合う活躍ができないのではと思いました。
ファンの間でも落胆が大きく、ブライト健太選手は怪我する度に期待感が薄れていっている印象を受けました。
ブライト健太選手の居場所が・・・
2023年9月、怪我から復帰して1軍昇格を果たすと、最終的に33試合出場、打率2割4分1厘という成績を残しました。
ただ、期待された本塁打は0本。
怪我から復帰したことは喜ばしいですが、同時に厳しい立場にいると感じました。
岡林勇希選手が2年連続ベストナイン・ゴールデングラブ賞を受賞して一本立ちし、現役ドラフトで加入した細川成也選手がチームトップの24本塁打を記録。
竜が誇るベテラン・大島洋平選手は通算2000本安打を達成し、外野手の枠は残されていません。
代走や守備固めも、後藤駿太選手、加藤翔平選手が経験と技術が詰まったハイレベルなプレーを披露し、立場を確立しています。
ブライト健太選手が怪我している間に充実した戦力ができあがり、ブライト選手が割って入る場所がなくなりました。
2024年もブライト健太選手の立場は厳しい
2024年も、厳しい立場にいることは変わりありません。
ソフトバンクから実績のある上林誠知選手、新外国人のディカーソン選手が加入し、競争はさらに激しくなっています。
春季キャンプでは1軍メンバーに選ばれましたが、怪我をしたわけではないのに途中で2軍落ち。
ブライト健太選手の立場が本格的に危うくなってきたことを示すような降格に、寂しさと納得感を覚えました。
持ち味である全力プレーは見る者を魅了しますが、怪我のリスクも付きまといます。
実際、2023年8月には、2軍の試合でフェンスに激突して途中交代しています。
大事には到りませんでしたが、143試合という長丁場のレギュラーシーズンを戦う上で、ブライト健太選手のような選手を起用しにくいという考えが首脳陣にあるように思います。
ブライト健太の怪我【まとめ】
今回はブライト健太選手の怪我を振り返りながら、今後の展望を探りました。
左手首、右肩、左脚と、あらゆる場所を怪我してしまったブライト健太選手。
手術を受けなければいけないほどの怪我はありませんが、離脱する度に存在感が薄れています。
ブライト健太選手がレギュラーを奪うためには、怪我をしないことはもちろん、他選手にはない力を見せる必要があります。
厳しい日差しの中、ナゴヤ球場全体に響き渡る元気な声も武器の1つになるでしょう。
ドラフト1位という称号に応えるため、ブライト健太選手に残された時間は多くありません。