2023年の中日ドラゴンズを語る上で、欠かせない選手がいます。
細川成也選手です。
現役ドラフトで加入し、あらゆる成績でキャリアハイを更新。
チームトップの24本塁打、78打点を記録し、貧打に悩んだ竜打線の中軸として活躍しました。
細川成也選手がいなければ、竜打線はさらに深刻で、目も当てられない状況となっていました。
移籍前まで、プロ生活6年間で6本塁打、19打点だった細川成也選手が、なぜ覚醒したのか。
今回は、細川成也選手覚醒の理由を探っていきます。
DeNA時代の細川成也選手の印象
細川成也選手がなぜ覚醒したのか、それは強引さがなくなったからです。
DeNAに在籍していた6年間、敵として細川成也選手を見ていましたが、期待の和製大砲だという印象がありました。
キャンプの練習試合、オープン戦の段階で何度も対戦した印象があり、DeNAが推している若手なのだとすぐに分かりました。
丸太のような腕を持ち、その腕がちぎれるのではと思うほどのフルスイングが魅力で、当たればどこまで飛ぶのか分からない恐ろしい長距離砲だと思っていました。
しかし、粗さも目立ち、脅威には感じませんでした。
ボール球を簡単に振り、甘い球を打ち損じることも多くあり、まだまだ1軍でマークする存在になるには時間がかかると予想していました。
一振りで勝敗が変わる場面での細川成也選手は脅威ですが、点差が離れた場面では、全く脅威を感じない打者でした。
細川成也選手はなぜ覚醒した?
中日ドラゴンズに加入すると、粗さが消えた細川成也選手。
ブンブン振り回す打撃スタイルから、パワーを一点に集中するような、コンパクトかつ豪快な一打を放つようになっていました。
強引さがなくなり、打席内で余裕も見せ始めていました。
なぜ、ここまで変化したのか。
春季キャンプ、オープン戦を見た時に不思議に思いましたが、ある選手の現役時代の姿と重なり、なぜという疑問が消えました。
打撃コーチ・和田一浩さんの存在です。
和田コーチは現役時代、強引さを少しもみせず、力感のないスイングから本塁打を量産していました。
バットの出方がスムーズで、なぜあの難しい球が打てるのかと感心していました。
細川成也選手が和田コーチと出会ったことで、キッカケを掴み、覚醒したと思われます。
まだ和田コーチには及びませんが、パワーを消すことなく、安打も長打も量産する姿は、現役時代の和田コーチを見ているようでした。
強引さがなくなった細川成也選手は、他球団にとって脅威になっています。
強引さがなくなったと感じた印象的な場面
本塁打の弾道も、強引さがなくなったと印象つける場面です。
DeNA時代は、打った瞬間に本塁打と分かるような、大きな弧を描く本塁打を放っていました。
細川成也選手の魅力であり、本塁打のお手本をみているような打球でした。
中日移籍後は、低い弾道で、ライナー性の打球がそのままスタンドに突き刺さるような本塁打が多くなった印象があります。
レフト方向に引っ張った当たりだけでなく、ライト方向に伸びる本塁打もあり、強引さがなくなったと改めて感じる一打が多くありました。
なぜ、細川成也選手が覚醒したのかとシーズン序盤は要因が分かりませんでしたが、1年間を通して、強引さがなくなったことが覚醒の要因だと確信しました。
シーズン終盤は疲労もあったのか、9月の月間打率は1割台に沈みました。
これは、1年間1軍の試合に出場したことがない細川成也選手だからこその問題だったと思います。
新人と同じで、2年目以降は1軍の舞台に慣れたことで改善する事ができます。
決して強引さが顔を見せたわけではなく、覚醒が終わったわけでもありません。
2024年シーズン以降は、さらなる成績を残している可能性があります。
細川成也選手がなぜ覚醒した?【まとめ】
今回は、細川成也選手がなぜ、覚醒したのか探りました。
色々な要因があると思いますが、やはり強引さがなくなったことが、1番大きな理由だと考えています。
アウトを取りやすい、本塁打だけ警戒すれば良かった細川成也選手が、技術も備えた好打者になろうとしています。
1つだけ怖いのは、強引さがなくなったことで、スイングが小さくなり、細川成也選手の良さが消えることです。
あくまで豪快なパワーを生かしつつ、強引さのない打撃が求められます。
他球団のマークも厳しくなる中、どのような打撃をみせるのか。
2024年の細川成也選手の打撃に注目です。