2023年、中日ドラゴンズはシーズン中に2件の緊急トレードを成功させました。
若手有望株と言われた郡司裕也捕手、山本拓実投手、高松渡選手を放出し、立浪監督は即戦力として期待できる選手を次々に獲得しました。
2022年11月には、京田陽太選手、阿部寿樹選手と二遊間の主力選手を放出し、経験豊富な涌井秀章投手、砂田毅樹投手の獲得に成功しています。
立浪監督が就任して以降、積極的な血の入れ替えが行われている中日ドラゴンズ。2024年シーズンに向けて、緊急トレードは起こるのか。
2023年の補強策から、その可能性について探ります。
ドラフトで指名しなかった中日ドラゴンズ最大の課題
2024年シーズンに向けて、中日ドラゴンズは緊急トレードを行う可能性が高いと考えています。
理由として、ドラフト会議で大砲候補の選手を獲得しなかったことが挙げられます。
2023年のドラフト会議で、中日ドラゴンズは支配下6名、育成4名の計10名の選手を指名しました。
支配下で指名された6名のうち、高校生は4位指名の福田幸之介投手だけ。
残りの5名は大学、社会人、独立リーグに所属している選手で、いずれも即戦力として期待することができます。
2年連続最下位からの巻き返しに向け、即戦力が欲しい立浪監督の意向がみえた指名でした。
中日ドラゴンズの最大の課題は12球団ワーストの得点、本塁打数です。
課題を解消するには本塁打を量産できる大砲が必要です。
しかし、今回のドラフトで指名した野手の中に、大砲候補として期待できる選手はいません。
守備が上手く、巧打者を獲得したことを考えると、緊急トレードで大砲候補を獲得する可能性が高くなったと考えられます。
中日ドラゴンズの緊急トレードで加入する可能性がある2選手
候補は、広島の林晃汰選手、楽天の安田悠馬捕手の2名が挙げられます。
林選手は2021年シーズンに10本塁打を放ち、期待の若手として注目されていましたが、2022年は1軍出場なし、2023年は20試合の出場に留まりました。
しかし、2軍では87試合に出場して10本塁打を放ち、力を存分に発揮しています。
安田捕手は2023年、キャリアハイとなる53試合に出場、3本塁打を放ちました。
23歳と若く、これからの伸びしろに期待できますが、同じポジションの太田光選手が台頭し、出場機会に恵まれていません。
林選手、安田捕手ともに共通しているのが、長打が売りの左打者だということです。
中日ドラゴンズは2023年、左打者で最も本塁打を放ったのが岡林勇希選手と緊急トレードで6月に加入した宇佐見真吾捕手の3本塁打です。
細川成也選手が24本塁打、石川昂弥選手が13本塁打とキャリアハイの成績を残した選手もいますが、いずれも右打者です。
左打者の大砲が足りないことは明白で、緊急トレードを行うべき補強ポイントです。
林選手、安田捕手ともに実績は十分とは言えませんが、伸びしろを考えた時、緊急トレードで獲得する価値がある選手だと考えます。
近年の中日ドラゴンズにはなかった策
2023年シーズン、中日ドラゴンズはチームの課題を補うため、的確に緊急トレードを行いました。
6月、正捕手の木下拓哉捕手が故障で離脱し、リリーフ陣にも左腕が足りなかったことから宇佐見捕手と齋藤綱記投手を獲得。
7月には代打の層が薄かったことから、川越誠司選手を獲得しました。
期待の若手を放出するというマイナスもありましたが、シーズン中に生まれた中日ドラゴンズの課題を補おうと、緊急トレードを行ったことは評価することができます。
未来を見据えすぎず、目の前の試合を勝ちにいくんだという立浪監督と中日ドラゴンズのフロント陣の強い意志を感じました。
変化を恐れず、新たな戦力を緊急トレードで次々に獲得するという補強策は、近年の中日ドラゴンズでは考えられなかった策です。
2024年も立浪監督が指揮することが決まり、2023年のように緊急トレードを行う可能性が高まっています。
緊急トレードによって中日ドラゴンズを強くしたいという立浪監督の方針を継続することが濃厚です。
中日ドラゴンズの緊急トレードの可能性は?2023年の補強策から考える!【まとめ】
中日ドラゴンズの緊急トレードの可能性について探りました。
2023年、2件の緊急トレードが行われたことを考えると、2024年シーズンも緊急トレードが行われる可能性が高いです。
現時点で中日ドラゴンズの課題は大砲候補の左打者ですが、シーズン中の故障や不調によって、補強ポイントが変わってきます。
深刻な事態になる前に、的確にトレードを成功させることが求められます。
2024年は立浪監督にとって集大成のシーズンとなります。
勝利だけが求められ、結果が伴わなければ辞任に追い込まれます。
血の入れ替えによって中日ドラゴンズを強くし、勝利を目指していく姿が想像できます。
立浪監督、フロントの動きに注目です。