2023年シーズン、2年連続最下位に沈んだ中日ドラゴンズ。
その要因の1つとして、正捕手・木下拓哉捕手の怪我が挙げられます。
2020年頃から正捕手の座を掴み、強肩強打の捕手としてチームを引っ張ってきました。
谷繁元信元監督が引退して以来、長らく空席だった正捕手の座。
ようやく、木下拓哉捕手が定着しましたが、怪我によってトレードが起こるほどドタバタしました。
木下拓哉捕手の力が必要だと認識する反面、後継者を作る必要性を感じました。
そこで今回は、木下拓哉捕手の怪我がもたらした影響について探っていきます。
木下拓哉捕手の怪我に激震が走った!
木下拓哉捕手が怪我したのは6月の交流戦。
右大菱形骨骨折と診断され、右手にギプスを装着している姿が報道されました。
右手甲付近にボールが直撃したことで骨折し、捕手として避けようのない怪我でもありました。
負傷後もプレーしていたことから、当初は怪我していることに気が付きませんでした。
死球離脱などであれば、その場ですぐに交代します。
しかし、木下拓哉捕手はプレーを続けたことで、まさか骨折しているとは思いませんでした。
報道が出た時は信じられず、激震が走りました。
突然、木下拓哉捕手が離脱したことで、ポッカリと空いてしまった正捕手の座。
強肩が武器の加藤匠馬捕手、期待の若手・石橋康太捕手が代わりに出場すると予想しましたが、木下拓哉捕手の穴はいずれも埋め切れないと思いました。
それほど木下拓哉捕手の存在は大きく、チームに大打撃を与えました。
緊急トレードが実現
フロントも焦りを覚えたのか、6月中にトレードを敢行。
日本ハムから宇佐見真吾捕手を獲得し、木下拓哉捕手の代役を確保しました。
宇佐見捕手は強打の捕手で、以前は巨人に在籍していました。
貧打に泣くチームに最適の補強でしたが、木下拓哉捕手が怪我していなければ実現していなかったトレードです。
宇佐見捕手を獲得すれば、石橋捕手、ドラフト4位ルーキーの山浅龍之介捕手など、若手捕手の出番が奪われるからです。
バックアップで加藤匠捕手もおり、木下拓哉捕手の怪我が引き起こしたトレードであることは間違いありません。
投手陣を強みとするチーム事情の中、柱となる捕手が安定しなければ、一気に崩壊する恐れもありました。
プロ8年目と実績のある宇佐見捕手を獲得したことは、フロントの大ファインプレーであり、想定外の出来事だったと思われます。
木下拓哉捕手に対する評価
8月中旬に1軍復帰した木下拓哉捕手。
その時、打撃絶好調だった宇佐見捕手とのハイレベルな競争が予想されましたが、あっさりと木下拓哉捕手が正捕手の座に戻りました。
立浪和義監督の期待の高さがうかがえ、チームの柱として信頼している証だと思いました。
宇佐見捕手は一塁に移り、シーズン終了までチームを支えました。
2023年シーズンは打撃が不調でしたが、2021年には11本塁打を放ち、得点圏打率が3割に迫るなど、打線にも欠かせない存在となっている木下拓哉捕手。
思わぬ怪我によってバタバタしましたが、最後は落ち着きました。
2年連続最下位の責任を、木下拓哉捕手に求める声もあります。
投手陣が崩壊すれば、木下拓哉捕手にも責任があるかもしれません。
しかし、2023年もリーグ2位のチーム防御率を記録した投手陣。
怪我があったとはいえ、投手陣を引っ張った木下拓哉捕手をもっと評価するべきです。
2024年も怪我さえなければ、木下拓哉捕手が正捕手の座を務めることが濃厚です。
木下拓哉捕手の怪我について【まとめ】
今回は、木下拓哉捕手の怪我がもたらした影響について探りました。
木下拓哉捕手の骨折により、宇佐見捕手を獲得する緊急トレードが敢行され、バタバタとしたシーズンになりました。
それほど木下拓哉捕手の存在が大きく、チームに欠かせない選手だと再認識しました。
11月には、石橋捕手が侍ジャパンに選出され、球界を代表する次世代捕手として期待されています。
近い将来、世代交代が起きることは確実です。
木下拓哉捕手が引退する前に、石橋捕手は正捕手の座を掴むことができるのか。
木下拓哉捕手に信頼を寄せる反面、後任を育てておかなければ、再び長らく正捕手の座が空席となります。
木下拓哉捕手の怪我が、見えなかった課題を掘り起こしたと考えられます。