2022年のドラフト会議で中日ドラゴンズから6位指名を受けた田中幹也選手。
東海大菅生高、亜細亜大と名門校を渡り歩いてきた田中幹也選手に期待がかかりましたが、プロ1年目となる2023年シーズンは1軍出場を果たせませんでした。
田中幹也選手は国指定の難病・潰瘍性大腸炎と診断され、大腸の全摘手術を受けた経験を持つ選手です。
病気と闘う田中幹也選手。
そこで今回は、田中幹也選手の病気に触れ、2024年シーズン以降の起用法について探っていきます。
完全な復帰が難しいと言われる中、どのような起用法が田中幹也選手にとってベストなのでしょうか。
多くの人が病気を知る中でのプロ入り
田中幹也選手にとってベストな起用法は、コンディションを見ながら、ベテランのような起用をすることだと考えています。
田中幹也選手が診断された国指定の難病・潰瘍性大腸炎。
大腸の粘膜が炎症し、潰瘍ができてしまう症状のようで、オリックスの安達了一選手も同じ病気を患っています。
私はその時初めて潰瘍性大腸炎という病気を知り、症状を調べて知識を得ました。
医学系とは無縁の人生で詳しいことは分かりませんが、大腸全摘、国指定の難病という重苦しい言葉が並び、プロ野球選手どころか、日常生活を送ることも難しい病気ではないかと心配しました。
安達選手はプロ入り後の発症ですが、田中幹也選手は亜細亜大在学中に発症。
厳しすぎる試練を乗り越え、プロの世界に辿り着いたかと思うと涙が溢れてきます。
田中幹也選手が潰瘍性大腸炎と診断されていたことは、ドラフト会議前後で大きな話題となり、特にドラゴンズファンは多くの人が認知しています。
田中幹也選手のプレー姿を見るだけでも、感動を呼びます。
田中幹也選手の実力はドラフト1位級
田中幹也選手は俊足巧打の内野手で、2023年秋から侍ジャパンの監督に就任した井端弘和氏を彷彿とさせるような右打ちが上手い選手です。
2023年の春季キャンプでは1軍メンバーに抜擢され、セカンド、ショートと主に二遊間を守りました。
2022年のドラフト会議では田中幹也選手の他に即戦力として期待できる内野手を3名指名しましたが、必ずと言っていいほど田中幹也選手が起用され、立浪和義監督の期待の高さが伝わってきました。
実際、田中幹也選手の走力、守備力は即1軍レベルだと感じました。
足の速さだけでなく、スピードを落とさないスライディング、瞬時に状況判断して走塁する力は、今までのルーキーの中でトップクラスでした。
守備も10年連続ゴールデングラブ賞を受賞した広島カープの菊地涼介選手を彷彿とさせるようなダイナミックさと確実性を兼ね備えていました。
ドラフト6位とはいえ、実力はドラフト1位級だと感じました。
心配な点は、病気を患った体のコンディションだけでした。
田中幹也選手の病気を忘れる活躍!しかし・・・
オープン戦でも田中幹也選手は絶好調で、一時は首位打者に躍り出ました。
田中幹也選手の病気を誰もが忘れるような活躍で、開幕スタメンどころか、新人王候補筆頭だと信じて疑いませんでした。
しかし、楽天とのオープン戦で悲劇が起こります。
一塁に出塁し、牽制を受けた田中幹也選手。珍しいプレーではなく、1試合に何度も見る光景。
何も感じる事なく見ていましたが、このプレーで田中幹也選手は右肩を脱臼。
そのまま戦線を離脱し、手術を受けました。
病気とは関係ない故障での離脱となり、復帰は9月の2軍戦まで延びました。
ルーキーの中で最も注目された選手でしたが、思わぬ形で1軍出場は2年目以降に持ち越しとなりました。
病気を考慮した起用法
2024年シーズンからは、ベテランのように休み休みの起用になることが予想されます。
安達選手は、ナイトゲームに出場した翌日のデーゲームには出場しないなど、コンディションを調整しながら出場を続けていました。
田中幹也選手にとってどのような起用法が最も体に負担がないか分からず、序盤は手探りでの起用が見込まれます。
143試合フル出場というのは病気のことを考えると難しく、シーズン途中で出場選手登録を抹消することも考えられます。
登録抹消から再登録まで最短で10日間は空ける必要があり、休養を挟みながらの出場が有力だと考えています。
田中幹也選手の実力を考えるとすぐに二遊間のレギュラーを奪うことができますが、コンディションによっては代走だけの出場も考えられます。
いずれにしても田中幹也選手のコンディションや病気のことは本人しか分からず、慎重で手探りな起用法が見込まれます。
田中幹也の病気について【まとめ】
今回は田中幹也選手の病気、2024年シーズン以降の起用法について触れました。
国指定の難病、大腸全摘という大きな試練を経験した田中幹也選手ですが、病気の影響を感じさせないほど素晴らしいプレーを見せてくれました。
2023年は1軍出場なしに終わりましたが、オープン戦での活躍はドラゴンズにとって明るい光となっています。
2024年シーズン以降の起用法は、田中幹也選手のコンディションによりますが、実力だけをみれば新人王を獲得できる位置にいます。
結果が全ての世界ですが、病気と闘い、必死にプロの世界で戦う田中幹也選手から目が離せません。
敵味方関係なく、その姿から学ぶべきものが多い選手だと考えています。