今やプロ野球12球団には、それぞれおなじみのマスコットキャラクターが存在します。
みな個性的で、見た目だけではなく、その仕草やファンとの触れ合いが人気を呼んでいます。
ヤクルトスワローズの愛らしいマスコットキャラクター・つば九郎は、1991年に誕生しました。
ツバメというよりもペンギンにも見えるその太めの体と背中の立派な燕尾が特徴で、とてもお茶目なキャラクターです。
そのユニークな存在が親しまれ、今やヤクルトスワローズファンにとって欠かせない存在であり、球団の広告塔としても親しまれています。
つば九郎の代表的なパフォーマンスと言えば、くるりんぱです。
ヘルメットを顔の前でクルクルと回し空中に放り投げ、両手を広げたポーズとともに頭で受けとめる可愛らしいパフォーマンスです。
通常はヤクルトスワローズ主催試合の5回裏終了後に行われ、「果たして今夜は成功するのか?」と注目を浴びています。
今回はこのくるりんぱのパフォーマンスに焦点を当ててみました。
つば九郎のくるりんぱの成功率は
ヤクルトスワローズのマスコットキャラクター・つば九郎のくるりんぱのパフォーマンスは、1997年頃から行われています。
元々はお笑いグループ・ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんの持ちネタとして知られていました。
上島竜平さんが他の芸人などにいじられた際に、帽子を足元に叩きつけ「訴えてやる!」と叫び、直後にニコヤカに「くるりんぱ」と言いながら帽子を1回転させて被り直すギャグです。
つば九郎は上島竜兵さんのギャグを昇華し、ヘルメットを何度もクルクルと回した後に大きく空中に放り投げ、ポーズを決めながら頭で受けとめる「空中くるりんぱ」を披露しています。
ただし、放り投げたヘルメットの位置を正確に確認できないため、成功の可能性は極めて低く、実際にはつば九郎のくるりんぱの成功率はこれまで0(ゼロ)となっています。
大概がポーズを決めたつば九郎の足元に転がり落ちたり、身体に当たって跳ね返るパターンとなっています。
それでも、つば九郎が声援をあおりながらヘルメットをクルクルと回すキュートな仕草は、観客の笑顔を誘い、試合終盤へ向かうチームの士気を高める応援の一つとしても親しまれています。
くるりんぱでの数々の奇跡は、ニュースの見出しにも
このくるりんぱパフォーマンス、成功はしなかったものの、大いにファンを沸かせる奇跡が起きたことがありました。
2022年3月に行われた阪神タイガース戦で、普段通り空中へ放り投げたヘルメットが、つば九郎ではなく、つば九郎の足元に鎮座していたつば九郎のぬいぐるみに被さったのです。
これには、ファンからも「あれはある意味成功なのでは!?」と喜ばれました。
また、2023年5月の阪神タイガース戦では、いつも通り放り投げたヘルメットが、ポーズを決めたつば九郎の頭ではなくシッポに被さるという奇跡的な現象が起きます。
これに対しても「成功よりもすごい」とその奇跡を讃える声があがりました。
これらのパフォーマンスに関しては、各ネットニュースの見出しとしても取り扱われました。
もはや、つば九郎のくるりんぱは、球場で観戦するファンにとどまらず、多くの人が注目をしているパフォーマンスとまでになっているようですね。
上島竜平さんに捧げるくるりんぱ
そんな明るく楽しいつば九郎にとって、2022年、悲しい出来事がありました。
くるりんぱの師匠である、ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんが亡くなられます。
上島竜兵さんの訃報が伝えられた2022年5月11日の神宮球場での試合では、いつも通りのくるりんぱパフォーマンスの際、空に向かって合掌、上島竜兵さんのもう一つの持ちネタでもある「ヤー」を披露。
上島竜兵さんへの哀悼の意を表しました。
この日のくるりんぱパフォーマンスも残念ながら失敗に終わりましたが、いつも通り明るく振る舞うそのつば九郎のパフォーマンスに、この日ばかりはファンも色々な思いがこみ上げていたのではないでしょうか。
つば九郎のくるりんぱの成功率は?【まとめ】
神宮球場に訪れる多くの野球ファンを、そのパフォーマンスで盛り上げてくれるつば九郎。
つば九郎の代表的なパフォーマンスであるくるりんぱは、まだ成功した回数はゼロのままです。
いつか成功する日がやってくるのでしょうか?
その時、日本中が歓喜に包まれる気さえします。
一つのプロ野球チームのマスコットキャラクターでありながらも、これほどまでに一つ一つの行動が注目を集めるキャラクターも珍しいですね。
つば九郎の存在や、くるりんぱをはじめとする数々のパフォーマンスは、間違いなくヤクルトスワローズファンを増やし、神宮球場へ足を運ぶ人の一つの楽しみとなっています。
熱いプレーを見せてくれる選手の応援とともに、気分をほっこりとさせてくれるつば九郎の明るいパフォーマンスにも注目していきましょう。