盗塁をわかりやすく解説?ルールやプロセスを詳しく説明!

盗塁とは、わかりやすく言うとピッチャーが一連の投球動作に入った時に、ランナーが次の塁に進塁を試みることです。

スチールとも言いますね。

一塁から二塁、二塁から三塁、三塁から本塁という種類があり、それぞれ盗塁1つが記録されます。

ランナーが一つでも先の塁へ進塁することで、得点のチャンスが広がり、ピッチャーや野手に与えるプレッシャーは大きくなります。

また、積極的な盗塁はアグレッシブな印象になり、観ている方の興奮を誘いますね。

ただ、失敗すると、せっかくのチャンスの芽が摘まれてしまう恐れもあります。

盗塁に関しても、様々な細かいルールがあります。

今回は盗塁のルールについて、わかりやすく解説します。

目次

盗塁を分かりやすく解説!

ピッチャーの投球時にランナーが次の塁に向かって走り、キャッチャーの送球よりも早く塁に達した時に盗塁が成立します。

盗塁はタッチプレーとなるため、アウトにするには、キャッチャーからの送球を受けた野手はランナーにタッチをする必要があります。

ランナーが二塁にいることを得点圏と言い、次のバッターの安打で一気にホームに還ってくる可能性が高くなります。

そのため、一塁から二塁への盗塁(二盗)は頻繁に行われています。

一方、三塁への盗塁(三盗)はそれほど多くはありません。

二塁へ進塁すれば「ヒット1本で点が入る」状態に近くなるため、あえてリスクを冒す必要がないこと。

加えて、ホームから二塁までの距離は38.7m、一方、ホームから三塁までの距離は27.4mと短く、アウトになりやすいこともあげられます。

ただ、三塁にランナーがいると、バッターの犠牲フライで点が入ることや、バッテリーに暴投や捕逸に対する強いプレッシャーをかけることができます。

また、三塁から本塁への盗塁のことをホームスチール(本盗)と言います。

ランナー三塁という最大限に警戒された中で、ホームに正対するピッチャーから本塁への盗塁をするということは、足の速さだけでなく、強い覚悟と勇気が必要です。

そのため、ホームスチールは相手の隙をついた巧妙なプレーと言えるでしょう。

足が遅いと言われていた南海ホークス野村克也選手は、現役時代7度のホームスチールを決めています。

野村克也さん曰く「ホームスチールは足ではなく頭でするもの」とは、納得です。

ランナー2人が同時に盗塁を試みるダブルスチール

ランナーが2人いた状態で同時に盗塁を試みることをダブルスチールと言います。

例えば、一塁・二塁の場合にダブルスチールを決行すると、成功すれば2人がそれぞれ一つずつ進塁することができ、一気に2点取れる可能性も広がります。

また、よほどの走塁ミスがない限り、最低どちらかのランナーが生き残ることとなります。

なお、ダブルスチールでどちらかがアウトになった場合は、アウトにならなかったランナーは盗塁ではなく、フィルダースチョイスでの進塁と記録されます。

こういった積極的なプレーは試合を有利に運ぶためには必要となりますね。

盗塁成立の判断はそのシチュエーションによって様々

盗塁には、その状況によって様々なルールがあります。

わかりやすく一つずつ説明します。

ピッチャーが暴投したり、キャッチャーが捕逸した場合

ピッチャーの投球がホームまで達する前にランナーがスタートを切っていれば、盗塁が認められ、暴投や捕逸は記録されません。

ただ、暴投や捕逸によって、ランナーがさらに次の塁まで進んだ場合は、ランナーに盗塁1、バッテリーのどちらかに暴投あるいは捕逸が1記録されます。

ヒットエンドランを試みたバッターが空振りした場合

ランナーがセーフになれば盗塁として記録され、ランナーがアウトになれば盗塁刺が記録されます。

つまり、バッターが空振りをした時点で、通常の盗塁と同じ扱いとなります。

滅多に盗塁をしないような足の遅い選手が盗塁刺を記録するのは、このケースが多いと言われています。

ランナーが盗塁を試みた時に、キャッチャーの打撃妨害があった場合

打撃妨害として、攻撃側に一つの安全進塁が与えられます。

この場合、盗塁を試みていたランナーには盗塁1が記録されます。

一つの盗塁が成立するまでに、細かな駆け引きが繰り広げられている

次に、盗塁を行うオーソドックスなプロセスを、わかりやすく見ていきましょう。

足の速い選手がランナーに出た場合は、それだけでピッチャーにプレッシャーがかかります。

ランナーは大きくリードをとり、少しでも次の塁に近いところからスタートが切れるよう準備します。

また、実際に盗塁をしなくとも、その広いリードによって、ピッチャーの集中力を分散させることができます。

ピッチャーは少しでもリードを小さくさせるため、そしてスタートを遅らせるために、ランナーのいる塁へ牽制球を送ります。

この緊迫した状況の中、ピッチャーが投球のために足をあげたそのタイミングでランナーは次の塁へ走り始めます。

このタイミングが少しでも遅れたり、スタートに迷いが生じると、アウトになりやすいので、いかに早いスタートを切れるかが重要です。

また、ピッチャーも足をあげると見せかけて牽制球を投げたり、通常とは異なる小さな投球フォームで投球するなどして、ランナーの判断を遅らせます。

ただ、一度投球動作に入った後に牽制球を投げると、ボークとなってしまうので、注意が必要です。

ピッチャーには投球フォームや牽制球を投げる際の癖があります。

盗塁が得意な選手は、ピッチャーの癖を的確に読み取ることで、牽制球が来るか、バッターに投球するかを瞬時に判断します。

それにより、より早いタイミングでスタートを切ることができます。

俊足のランナーが塁に出ると、これほどまでに細かい駆け引きが繰り広げられているのですね。

盗塁をわかりやすく解説?ルールやプロセスを詳しく説明!【まとめ】

今回は盗塁の種類やルールについて、わかりやすく解説しました。

通産1065盗塁を記録した阪急ブレーブス福本豊選手は、8ミリカメラを使って対戦ピッチャーを撮影し、ピッチャーの個性や癖などを覚えたと言います。

足の速さだけでなく、こういった地道な研究がその後の世界記録へと結びついたと言えるでしょう。

盗塁は、観ているファンからすると、緊迫した場面から一気に興奮状態へなだれ込むような魅力があります。

盗塁に至るプロセスとして、これだけ繊細な駆け引きがあるということも忘れてはなりません。

その一部始終を目に焼き付けるために、ぜひ球場に足を運びましょう。

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