プロ野球観戦の楽しみの一つとして、ホームランボールを捕るということが昔から言われてきました。
ホームランボールはもらえる?と聞かれると、多くの人がもらえると答えられるでしょう。
一方、ファールボールはもらえる?と疑問に思う方もいるかもしれません。
以前は観客席に飛んできたファールボールは、球場の係員によって回収されていましたが、現在のプロ野球では、ファールボールを捕った場合はもらうことができます。
実際にプロ野球の選手が直前まで使用していたファールボールは、ホームランボールほどではありませんが、確かに大きな魅力を感じますね。
今回は、プロ野球観戦でファールボールはもらえる?という点について、詳しく調べてみました。
ファールボールをもらえる?
以前は観客席に飛び込んだファールボールは、球場の係員により回収され、持ち帰ることはできませんでした。
メジャーリーグでは、1921年頃からファールボールも持ち帰ることができるようになります。
日本でもメジャーリーグの慣習を見習い、2000年以降徐々にファールボールの持ち帰りが認められるようになり、現在ではほとんどの球場でファールボールをもらえるようになりました。
ただし、一軍の公式戦のみ、という場合が多いようです。
二軍の試合や、打撃練習中のファールボールは以前同様に回収されてしまうため、注意が必要です。
ちなみに、最近では甲子園で行われる高校野球の試合でも、以前は回収されていたファールボールのプレゼントがあります。
ただ、高校野球の場合、ホームランボールは打った選手の記念になるということで回収されてしまいます。
高校生にとっては一生の思い出となる甲子園でのホームランボール、気持ち良く差し出してあげたいものです。
観客がインプレー中のファールボールに触れることは禁止されている!
観客席の近くに飛んできたファールボールを、身を乗り出して捕りに行くファンの姿も度々見られます。
インプレー、つまりまだ審判がファールと宣告する前のボールに触れることは固く禁じられています。
メジャーリーグの場合は、インプレー中のボールに触れたことで観客が退場となるケースもあります。
危険、というだけでなく、選手のプレーや試合進行に大きな支障が生じてしまいます。
2021年5月1日の楽天イーグルスと千葉ロッテマリーンズの試合中、三塁側ファールゾーンへ上がったファールフライを千葉ロッテマリーンズ左翼手角中勝也選手が捕球する寸前、観客席から身を乗り出したファンが伸ばした手に当たり、落球してしまいます。
これに対し、千葉ロッテマリーンズ井口忠仁監督からリクエスト検証が要求されます。
審判の協議の結果、観客の手に当たらなければ捕球できていたと判断をし、打者はアウトになりました。
こうした事例は、選手や観客席のファンにとってもなんとなくモヤモヤするものがありますね。
それだけはなく、観客自身、さらに選手のケガにまでつながるということを十分理解しておきたいものです。
観客席の場所によっても危険の大きなに違いがある
最近のプロ野球の球場では、臨場感を出すためにグラウンドと観客席の間に防護ネットを張らない、あるいは低くするケースも見られます。
スタンドからファールゾーンにはみ出して設置されるフィールドシートでは、グラウンドレベルの視界や、プレー中の選手との近い距離間などが魅力で、人気のチケットとなっています。
しかし、プロの打者が放った猛烈なライナーがそのままの勢いで飛んでくる場所でもあり、それなりに危険な環境です。
飛んでくる場所がスタンド席やバックネット裏の場合は、フライで飛んでくることが多いのですが、それでも、これまでファールボールに当たって大ケガをする事故が度々起きています。
チケットの裏側に記されている試合観戦契約約款第13条には、飛んでくるボールによるケガは原則自己責任とされています。
プレー中は、観客も常にボールから目を離さないようにした方が良いですね。
またバックネット裏や内野スタンドの上の方など、比較的飛んでくる可能性の低い席を選ぶことも、危険を避ける方法です。
ファールボールには特典は無いが、打った選手のサインをもらえる可能性も?
ホームランボールは基本的には捕ったファンがもらうことができますが、例えばプロ初本塁打や、100本・200本のように区切りの本塁打の場合は、選手自身に渡すため回収されることがあります。
その場合は、代わりに選手のサインボールなどの記念品がもらえることもあり、ファンとしては嬉しい特典となります。
一方、ファールボールの場合でも選手のサインなどはもらえる?と思った人もいるのではないでしょうか、
特別そのような慣習はないようですが、試合終了後に直接その選手に事情を話せば、サインをしてもらえる可能性がありますね。
ファールボールはもらえる?【まとめ】
有名な選手のホームランボールを捕りたいという憧れは、ファンにとっては昔も今も変わりありません。
一方、ファールボールは、地味な存在ではありますが、直前まで実際に選手たちが手にしていたボールであり、手にとってみるとその熱さが伝わってくるようですね。
ファールボールはもらえる?という疑問については、今のプロ野球ではほとんどの球場でもらえるということがわかりました。
ただ、ファールボールを捕りに行く行為は常に危険をはらんでいることを忘れないようにしておきたいものです。
一方で、ファールボールをもらえるようになったことで、野球観戦の楽しみ方もまた増えました。
観客が安全な状況の中で精いっぱい応援する中、選手が熱い全力プレーを見せてくれる、そのようなスタジアムとしたいですね。