フォークボールは怪我しやすい?そのリスクや肘などへの負担について解説!

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フォークボールは、人差し指と中指を大きく開いて球を挟む握り方で、打者の手元で落ちる変化球です。

三振を取れる変化球ということで、昔から決め球として使う投手も多くいました。

落差が激しい変化球なので、ワンバウンドするような投球にも打者が思わずバットを出してしまい、空振り、またはハーフスイングになるケースもよく見られますね。

しかし、独特な投げ方と独特な体の使い方であるが故に、怪我のリスクも高く、これまでもフォークボールを武器としていた投手の多くが、肩や肘の怪我に見舞われています。

その要因は何なのでしょうか?

今回は、フォークボールの変化の特性と、それに伴う怪我のリスクについて解説します。

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目次

フォークボールは怪我のリスクが高い?

落差の大きいフォークボールは、三振を狙う決め球としてよく使われる

フォークボールは、ストレートと同じ軌道を通りながら、打者の手元で鋭く落ちる変化球です。

縦に落ちる変化球は、パームボールやチェンジアップなど他の変化球にも存在しますが、フォークボールはその落差が大きいことが特徴です。

そのため、打たせて取るよりも、ここぞという場面で三振を取りに行くときによく使われます。

球の縫い目の外側に、大きく開いた人差し指と中指を添えて球を挟み、深く握り込みます。

このような独特の握り方のために、手が小さく、指の短い投手には不向きな変化球と言えます。

落差をつけるためには、球を握る深さと、球を挟みこむ強さが必要です。

その握り方で、ストレートと同じ腕の振りで投げます。

その際、球を挟んだ人差し指と中指の間から抜くようにリリースすることで、球の回転をころします。

独特な握り方で大きな変化をするため、他の投球よりもコントロールをつけることが難しいと言われています。

暴投や捕逸となることも多く、特に3塁にランナーがいるピンチの場面では、その変化の精度とともに、投手・捕手ともに強い度胸が求められます。

フォークボールは独特の握り方やその投げ方によって、体への負担が大きい

フォークボールを投げる投手は肩や肘に怪我をしやすいという指摘もあります。

選手生命をかけて手術に踏み切るケースも珍しくはありません。

まず、その独特の握り方により、指の関節に負担がかかります。

落差の大きいフォークボールを投げるためには、球を挟みこむ2つの指の、より強い力が必要です。

また、球を抜く、回転数をころすことを意識しすぎることで手首や肘への負担がかかります。

人間は意識すればするほど、動作のバランスが崩れます。

投球フォーム・指・肘・肩と、下半身・・とあらゆる体の部位への意識のバランスが崩れることで、ある一部の体の部分に大きな負荷がかかり、怪我につながりやすくなります。

特に、独特の投球フォーム、独特の投げ方をする場合、心身のバランスを保つことがとても重要ですね。

村田兆治選手の復活劇は、フォークボールの使い手投手に勇気を与えた

球史に残るフォークボールの使い手と言えば、かつてロッテオリオンズの大エースとして活躍した村田兆治選手です。

左足を大きく上げ、右足・右サイドに大胆に体重をかけてからその反動で腕を振り下ろす独特のマサカリ投法で、1974年にはチームの日本一に貢献します。

入団当初は剛速球が売りの投手でしたが、日本一となる1974年前後から、フォークボールを投げ始めます。

村田兆治選手のフォークボールは、その独特な投球フォームと相まって驚異的な落ち方をします。

打者はまるで球が消えるような錯覚を起こし、空振りを量産します。

マサカリ投法とフォークボールで一世を風靡した村田兆治選手ですが、1982年についに肘を故障。

翌年フランク・ジョーブ医師の執刀のもと、トミー・ジョン手術を行います。

左腕の腱を右肘に移植する大手術を行い、2年もの間リハビリに費やしました。

手術の甲斐あって、村田兆治選手は1985年に見事に復活し、のちに200勝を達成します。

当時は投手が商売道具である肘にメスを入れることはあまりにもリスクが大きかったのですが、この手術の成功により、多くの投手が勇気を授けられたことでしょう。

現在でもトミー・ジョン手術は、世界中の様々な投手が恩恵を受けています。

村田兆治選手の大きな怪我からの復活劇は、テレビドラマになるほど有名になりましたね。

フォークボールは怪我しやすい?【まとめ】

今回はフォークボールという魔球の特性と、それによる怪我のリスクについて紹介しました。

絶体絶命の場面で投じられる魂を込めたフォークボールで、相手の強打者が空振りを喫する光景は、ファンの溜飲を下げてくれます。

日本でもこれまで、フォークボール元祖と言われた杉下茂選手から始まり、村山実選手、村田兆治選手、野茂英雄選手、佐々木主浩選手など、時代を彩った大エースたちが、フォークボールで多くのファンを魅了してきました。

一方で、華麗かつ豪快なパフォーマンスは、常に怪我と隣り合わせです。

どんな魔球を生み出す上でも、自分自身の身体と向き合い、常に適切なコンディショニングを保つことが大切だということになりますね。

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