プロ野球の中継を見ていると、サングラスをしてプレーしている選手が多いことに気づきます。
プレー中にサングラスを使用するのは、メジャーリーグでは古くから行われています。
日本のプロ野球でも徐々に浸透し、ピッチャーでもかけている選手をよく見かけるようになりました。
かつては千葉ロッテマリーンズ・横浜ベイスターズで活躍し、メジャーリーグでもプレーした小宮山悟選手や、中日ドラゴンズの主戦投手として活躍した山井大介選手などが使用し、話題となりました。
サングラスをして華麗にプレーするその光景は、ファン、特に子どもにとってはかっこ良く見えることでしょう。
今回はプロ野球におけるピッチャーのサングラス事情について調べてみました。
ピッチャーがサングラスをかけるのは、主に3つの理由がある
ピッチャーがサングラスをかけてもよいか?という疑問ですが、答えはイエスです。
ピッチャーに限らず、プロ野球選手がプレー中にサングラスを使用する理由としては、
・日差しの眩しさを抑えるため
・視力が悪く、度の入ったサングラスを使用する
の、主に3点があげられます。
サングラスをかけることにより、紫外線や砂埃から目を保護することができる
現代では屋内のドーム球場が増えたとは言え、基本的には野球は太陽の下で行われるものです。
そのため、特にデーゲームなどでは、太陽からの紫外線を大量に浴びてしまいます。
夏場の熱中症など、炎天下でのプレーはリスクが伴うことは最近よく言われますが、目に関しても、白内障や角膜炎などの目の病気につながります。
サングラスには、こういった紫外線から目を保護する役割があります。
また、特に土のグラウンドにおいては激しいプレーで砂埃が舞い、目に入る可能性があります。
ここでも同じように、サングラスをかけることにより目を保護してくれます。
小宮山悟選手(千葉ロッテマリーンズ・横浜ベイスターズ)は、風の強い千葉マリンスタジアム(現・ZOZOマリンスタジアム)が本拠地だったため、風に舞う大量の砂埃から目を保護するため、サングラスをかけるようになりました。
目の下の黒いラインは眩しさを抑えるため。その役割はサングラスへ
サングラスをかける理由として、眩しさを抑えるということがあげられます。
眩しさの対策としては、昔から目の下に黒いシールや塗料などを塗ることが主流でした。
デーゲームの野球中継などで、今でもよく目にすることがあるのではないでしょうか。
目の下の黒いラインは、顔面にあたる太陽光を吸収し、その光が目に反射することを防ぐ役割があります。
現在ではその眩しさの対策が、少しずつサングラスに変わってきています。
サングラスの形状や機能も一昔前と比べてかなり進化していることもあり、ファッション性も加味し、サングラスの使用を選ぶ選手が増えたようです。
ただ、サングラスや眼鏡など、顔に他の物体をかけることに抵抗や違和感を感じる選手もいるため、黒いラインの需要は今後も続くとみられています。
視力の弱さを度の入ったサングラスでカバーすることも
サングラスをかける理由として、もともと視力が弱いということもあげられます。
視力の弱い選手は、度の入ったサングラスを使用しています。
元・中日ドラゴンズの山井大介選手はこのパターンです。
現役の選手でも、北海道日本ハムファイターズの鈴木健矢選手が、0.3という視力をカバーするため、入団時から度入りのサングラスを使用しています。
鈴木健矢選手もそうでしたが、選手の中にはコンタクトレンズがどうして合わない選手がいます。
そのような選手は、こういった度の入ったサングラスを選ぶことで、視力だけではなく、紫外線や眩しさへの対策にもなって、一石二鳥・三鳥といったところでしょうか。
高校野球でサングラスをかけてプレーするには、細かい規定がある
プロ野球ではすっかり浸透しているサングラスをかけてのプレー、実は高校野球でも一応は認められています。
ただ、使用にあたっては試合前に主催者や審判の承認が必要とのことです。
また、メガネ枠もブラックやネイビーまたはグレーとし、ホワイトは禁止されています。
その他、メーカー名の幅や色などについても細かな規定があります。
使用して良い、ということには違いありませんが、「いちいち申請するのが面倒」という声も高校球児からはあがっているようです。
基本的に屋外のグラウンドで試合をする高校野球ですが、試合中の天候や日照の変化などに応じて、気軽に着脱できない不便さがあります。
確かにファッション感覚で身に着けるのはいかがなものかとは思いますが、子どもの目を守るという意味で、柔軟な対応も必要ではないでしょうか。
ピッチャーはサングラスをかけても良いの?【まとめ】
今回はプロ野球のサングラス事情に関して調べてみました。
テレビ中継ではアップで映し出されることの多いピッチャーがサングラスをかけているのは、とてもかっこ良いですね。
数多くのプロ野球選手がサングラスをかけてプレーするのは、目の保護や視力のカバーといった実用的な理由からでした。
今ではゴーグルの形状をしたスポーツ用のサングラスが多く販売されており、ファッション的にも魅力的な製品が生まれています。
今後、ますますサングラスの需要は増えそうです。
北海道日本ハムファイターズの鈴木健矢選手も、2023年シーズンは自己最高の6勝をあげ、令和の時代を代表するサングラス選手としても人気が高まっています。
プロ野球選手が使用するちょっとした小物についても注目してみると、また野球の面白さが深まります。
プロ野球観戦の際には、ぜひチェックしてみましょう。